新着情報1件
 


  
  No.15  PCK80 噴射火炎燃焼器  (2017年6月21日)
   Qnergy PCK80 バイオマス噴射火炎燃焼器技術開発
(ADMIEXCOエンジン設計(株)宮内正裕氏)
   Qnergy PCK80はスターリングエンジン(SEと略)200年の歴史では初の “民生事業用SEとして販売”されているものです。 しかし、このエンジンは バイオマス燃焼熱を利用しているもので7kW(最大出力) の発電を行うのは容易ではありません。
   宮内正裕氏は、全く新しい噴射火炎燃焼技術を開発し、Qnergy エンジンの バイオマス利用 に道を拓きました。
◆ ようやく出現した事業用スターリングエンジン ◆
Qnergy PCK80
Qnergyの性能を引き出す燃焼技術の条件
1. 加熱部に火炎を集中するバイオマス燃焼技術
2. 農林・畜産業で発生する廃棄バイオマス
  『草木性バイオマス、鶏糞、牛糞など農林畜産廃棄物全般』
3. 採算性が成り立つ
宮内正裕氏((ADMIEXCOエンジン設計(株))噴射火炎燃焼技術を開発
バイオマス活用に朗報!
バイオマス処理における最大の問題点!!
この問題を解決するスターリングエンジン(Qnergy PCK80)
世界初バイオマスの噴射火災燃焼技術
ADMIEXCOエンジン設計(株)宮内正裕氏が創案したバイオマス燃焼技術
     ◆ 水分を多く含む廃棄バイオマスを燃焼させることができる
     ◆ この燃焼技術がQnergy社PCK80の出力を最大限に引き出す
Qnergy PCK80と噴射火災燃焼炉によるコジェネシステム
Qnergy コジェネシステム
の実証実験と製品化
<熱源>

草木系バイオマス
(間伐材等各種木材、稲藁、もみ殻、
キノコ廃菌床、バガスなど)


畜糞
(鶏糞、牛糞、豚糞)



Qnergy CHPの製品化に向けた
開発を行っている
小規模バイオマス活用に道を拓く
“噴射火炎燃焼技術”
Qnergy PCK80の利点
1. 自産自消型バイオマス活用に最適の熱電併給システムを
提供出来る。
2. 発電は自家消費することにより、FIT制度利用の売電より
利益を上げることができる。
3. エンジンはメンテナンスフリー。メンテ費用はボイラー関連のみ。
維持費が少ない。
本協会は“Qnergy PCK80の利点を最大発揮できる”
『噴射火炎燃焼炉開発を推進』
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  No.14  芝浦工大 災害時向け電源車開発  (2016年12月2日)
   スターリングエンジンとソーラーパネルで電気とお湯を
非常時に供給できる電源車を開発
   11月28日、芝浦工業大学が帝国ホテルで行ったプレス発表の中で、電気工学科高見弘教授が開発された “スターリングエンジンとソーラーパネルを搭載した移動電源車”が取り上げられました。 その内容は、11月30日の日刊工業新聞はじめ多くのメデイア(78メデイア)でも取り上げられています。
   高見教授は災害時に電気とお湯を供給できるシステムを作りたいとの考えで取り組まれており、 今回発表の「スターリングエンジンとソーラー発電ハイブリッド電源車」は、当協会の 第3回一色尚次賞 (第10回スターリングエンジン講演会に於いて)の奨励賞が受賞されております。
   既に本広場でも取り上げられている(「SEの広場」 No.12) “スターリングエンジンとソーラー発電のハイブリッド電源車”ですが、いよいよ開発段階から実用化に向かって その第1歩を踏み出し始めたと言うことが出来ます。
   スターリングエンジンとソーラパネルを軽トラックに搭載し、かつエンジンの冷却には水を使用することで、 発電と給湯とを同時に実現しております。
   また発電は、ソーラパネルとスターリングエンジンの2本立ての為、晴天以外での夜間や天候不良時でも電源の確保 あるいは蓄電が可能となっています。
   これらの装置はすべてコンパクトに纏められて1台の小型トラックに搭載されているため、需要に応じて 何処にでも出かけて、即座にその機能を発揮することができます。従って、 災害時の被災地での利用も可能であり、電気のインフラが整っていない地域での利用も考えられます。 具体的には、現在高見研究室に在籍している留学生の出身地(セネガル)への導入も検討されています。 高見教授の話によれば、3年以内の実用化を目指し、広く提携企業の募集も行っているとのことです。
   尚、日刊工業新聞発表記事と芝浦工大掲載記事は以下のURLにてアクセスが可能です。

     日刊工業新聞記事:  https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00408539
     芝浦工大掲載記事:  http://www.shibaura-it.ac.jp/news/2016/40160219.html
帝国ホテルでの芝浦工業大学プレス発表風景 (中央写真円内が高見教授)
[写真提供:芝浦工業大学高見研究室]
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  No.13  ストーブ発電Momoの進展  (2016年9月2日)
1.    インドネシアのバンドン工科大学と帝京大学が熱電併給発電技術 (ロケットストーブ発電Momo) に関して学術交流協定を締結したとのことです。 帝京大学のホームページ に発表されております。
   共同研究の内容はアブラヤシの殻やもみ殻を固形化する燃料化の研究ですが、 バンドン工科大学ではスターリングエンジンの製造にも関心があるとのことです。 写真はバンドン工科大学での研究活動風景です。テントの入り口にストーブ発電が見えます。
2. ストーブ発電Momoの販売促進活動
(1) ロケットストーブ開発販売“LIFTOFF”がMomoの販促に参加
   ストーブ発電Momoの販売促進に新たにLIFTOFFが加わることになったとのことです。 具体的には平成29年早々にNPOを立ち上げ、高山市の山崎氏率いるNPO法人活エネルギーアカデミーと 協働して販促に邁進するとのことです。
(2) MomoのPR活動
@ 山崎氏は今年3月からロケットストーブ発電MoMoの運転・デモ活動を実施されている。
A LIFTOFFでは車載型Momoを購入し、展示活動と販促を開始している。
車載型Momoは下記写真をご覧ください。
B 9月10日(土)に愛知県刈谷市洲原公園でロケットストーブ・オフ会を開催。 (ロケットストーブのマニアが多く参加)
C 引き続き10月16日「りばーぴあ庄内川2016」で防災をテーマにしたイベントを計画している。
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  No.12  スターリングエンジンとソーラー発電のハイブリッド電源車  (2016年6月15日)
--- 芝浦工業大学のプロジェクト ---
  芝浦工業大学電気工学科高見弘教授の研究室では、 写真のような“スターリングエンジンとソーラー発電のハイブリッド電源車”を製作中です。
   高見教授によれば、本電源車は山間部の電気のない地域や途上国での電気が供給できる、 また災害時には被災地に於いて非常電源・給湯器として活用できるもので、 将来は発展途上国との間でこの種のプロジェクトも期待できるそうです。
   同大学電気電子情報工学専攻修士課程のアフリカからの留学生の研究テーマにもなっています。 同留学生の母国では燃料となるバイオマスは豊富にあるけれども電気が不足している地域も多く、 移動電源車が活躍できるそうです。 同留学生は卒業後母国に於いて本研究を活かしたいとの強い希望を持って本プロジェクトに携わっています。
   本電源車は、先般同大学を会場として開催された “環境自治体会議第24回全国大会―2016東京会議(5月28日~29日) ”に於いて公開されました。 今後ともイベント等への積極的な参加や公開実験を実施していくとのことです。
   本普及協会は大学がスターリングエンジンを搭載した実験車両を作り、 研究の傍ら公開実験をして頂けることに勇気づけられています。 多くの方々が芝浦工業大学の本プロジェクトに注目し、応援して頂ければと祈念しております。
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  No.11  改良ストーブ発電Momo発表  (2016年6月10日)
   昨年(平成27年6月)に発表された百瀬機械設計(株)開発のストーブ発電Momoの改良版を本年5月に発表した。 すなわち従来のMomoは燃料補給の間隔が短いという難点(ロケットストーブ共通)があった。 これはロケットストーブ共通の難点であるが、 百瀬氏は最近この問題を大幅に解決した鋼管ストーブLiftoffの“金田寿正氏”に出会い、 同氏のアイデアを参考に下図のような改良を行った。
   その結果、燃料投入間隔は30分に1回に伸ばすことができ、さらに2次燃焼の勢いも強くなったという。 この改良ストーブ発電Momo の運転は下記”you tube”で見ることができる。

              https://www.youtube.com/watch?v=CNHfqdEFk3s
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  No.10  林地伐木で試験運転に入るADMIEXCO エンジン(7.5kW)  (2015年8月10日)
   ADMIEXCOエンジン設計株は現在(H27年7~8月)土浦市荒川沖の林地(購入者のエンジン設置場所) に同社エンジンを設置し試験運転を行うことになった。
   この試験運転に協力する企業は自社所有の林地を切り拓いてメガソーラ−発電事業を行っているが、 一方伐採した倒木を燃料としてバイオマス発電事業も構想しており、 この度ADMIEXCOエンジンの試験運転の協力に踏み切ったとのことである。
   本講演会の第3番目の講演者で本エンジン開発者である宮内正裕氏が 「ADMIEXCOエンジン開発とビジネス構想」について講演される予定であるが、 そこでは本試験運転の状況にも言及されると考えており、同氏のご講演に期待しているところである。
図1 設置される同型エンジン(7.5kW) 図2 パワーコントローラー
図3 設置現場のエンジン(左)と燃焼炉(右) 図4 野積みされた伐木・・・・燃料
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  No.9  商品化の域に達した「MOMOSEエンジン(エンジン出力:200W)」 (2015年8月10日)
   第1回一色尚次賞(奨励賞)受賞「薪ストーブ発電システム」搭載のMOMOSEエンジンが この一年エンジンの改良と同エンジンに適合するロケットストーブを開発に努めた結果、 素人が簡単に取り扱える新しいストーブ発電装置を完成させた。
図1 約180Wを発電中のMOMOSEエンジン 図2 飛騨高山における展示会(H27年6月)
   ・新ストーブ発電装置の特徴
       (ア) エンジンは回転数が2,000rpm(1分間の回転数)、出力200W。
       (イ) エンジン音と振動がともに非常に少ない。
       (ウ) エンジンに封入されているヘリウム充填圧力は0.5MPa(絶対圧)と低い。
           そのためエンジン寿命と安全性が著しく向上。
       (エ) ロケットストーブの燃料は割竹。燃料の投入量は非常に少なく、割竹を3〜4本。
           したがって暖房力は少ないが、効率よく発電できるストーブとなっている。
       (オ) エンジンの改良により、製造コストが大きく下げることが可能となった。
       (カ) MOMOSEエンジンは電圧が24V 以下であるので、電気事業法の適用を受けない。
   百瀬機械設計(株)および株ケーエスケーでは本エンジンシステムの完成を急ぎ販売を開始したいとの意向である。
図3 薪ストーブ発電システムのカタログ
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  No.8   熱回収率を飛躍的に向上させる循環流式スターリングエンジンの実証(2015年3月10日)
・・・熱交換器優先設計を実現させた多段水平対向スターリングエンジン・・・
   今回のビジネス懇話会は、ADMIEXCOエンジン設計(株)代表取締役宮内正裕氏による同社の開発エンジンと そのビジネス構想について講演を頂き、それを受けて活発且つ有益な質疑討論が行われました。 ここではそのポイントを紹介いたします。
       ・開催日時:平成27年3月10日(火)14:45〜17:00
       ・開催場所:都道府県会館(東京都千代田区平河町2丁目6?3)

  
図1 ADMI社の事業構想・活動俯瞰図
・・・・・・試作機5台による試験運転にむけて・・・・・・
   ADMIEXCOエンジン設計(株)では、本年7月末までに5台試作機を発注企業に納入し、 その企業において試験運転に入る。 発注企業はソーラー発電事業を展開している“合同会社「自然素材・木の家」”である。 同社のソーラー事業は自社山林を切り開いてパネルを設置して行っているが、 山林を伐採した際に発生する伐木を有効利用したバイオマス発電事業を開拓するため ADMI 社のエンジン開発に協力することになったという。
  その試験運転の装置イメージ及び設置予定地等を図2及び図3で示す。
   本試験運転の燃料である伐木は、燃焼するためには切断と破砕が必要であるが、 大電力を要する破砕機は使えない。 その上伐木は含水率が高く(60%)、燃焼するには乾燥過程が必要であるためロータリーキルン燃焼炉を採用した。 しかしロータリーキルン燃焼器は現在製作中であるので、燃焼炉による本格的試験運転は燃焼炉の完成を待たねばならない。
図2 エンジン設置イメージと予備実験条件
   それ故、燃焼炉による運転は、当面下図の簡易流動床炉で行う。 現在はモータリング(電動モーターによる非加熱試験)による試験運転によって エンジンの不具合発見・修正の作業を鋭意継続しているところである。
図3 試験エンジン納入先と実証試験簡易燃焼炉
   次表は今後の開発スケジュールであるが、試験運転が順調に進めば、2017年末にはプロトタイプの発売をする予定である。
   図4はエンジン完成後の事業展開構想を示すもので、ADMI社は自社生産に加えライセンス供与を積極的に行うとしている。
図4 ビジネスモデル
   エンジン開発が進むにつれ問題となる課題は、系統連系に必須のパワーコンデイショナーである。 これは量産化が前提となるので、大手企業の力をお借りすることになるが、 この点に関しては日本スターリングエンジン普及協会では普及のための課題として取り組んで頂きたいとの要望があった。
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   No.7  電気事業法改正について(2014年11月6日)
   この度電気事業法施行規則が改正され、 「10kW未満のスターリングエンジン」が電気事業法施行規則第48条4項において “一般用電気工作物” (*1) として規定されました(規制緩和)。 と同時に「発電用火力設備に関する技術基準を定める省令 (*2)」に “スターリングエンジン及びその付属設備の技術基準” が新たに制定されました。
   この法律改正によりスターリングエンジンの事業基盤が出来上がり、特に10kW未満の小出力スターリングエンジンは、 技術基準の順守以外 は電気事業法の規制を免除 されることになりました。 そこで簡単に電気事業法改正の要点についてまとめました。
参 照: 平成26年11月5日付 経済産業省令第55号 「電気事業法施行規則及び発電用火力設備に関する技術基準を定める省令の一部を改正する省令」
10 kW未満のスターリングエンジン
一般用電気工作物として規定
これが本法改正の最重要点:メリット
一般用電気工作物事業用電気工作物に義務付けられる下記の諸手続きが免除 (=規制緩和)されます。
           
【1】工事製造の段階
@保安規定の作成・届出
A主任技術者の選任
B工事計画の届出
C使用前自主検査実施義務
D溶接事業者検査実施義務
           
【2】維持・運用の段階
@保安規定の作成・届出
A主任技術者の選任
B自家用電気工作物使用開始届出
C定期事業者検査実施義務
D報告義務
これによって小規模発電用スターリングエンジンに関する事業は 法規制を受けることなく行うことができることになりました。
・・・・・これがメリットです。
スターリングエンジン及び
その付属設備の技術基準(省令)の制定

すべてのスターリングエンジンと
その付属設備は
技術基準を順守する義務があります!!
技術基準の要点
1. スターリングエンジンは高圧機器でかつ高温燃焼ガスにさらされるので、 耐圧及び機械的強度が十分にあり、化学的作用に対して安全であること。
2. 作動ガスは不活性ガスと空気に限られること。
3. スターリングエンジンは多のエンジンと異なりエンジン本体に制御機構がないので、 安定した作動を保証する調速制御機能を持たせること。
4. エンジンに異常が発生した時直ちに作動する非常停止装置(=機能)を備えること。
5. 回転機械であるので、危険速度を避ける設計がなされていること。
6. エンジンの作動を監視する温度・圧力などの計測装置を設備していること。
などです。なお今回の法改正の本文は ここをクリックして下さい。 また、解説記事は ここをクリックして下さい。
(*1): 一般用電気工作物とは、一般には聞きなれない言葉ですが 電気事業法 という法律に従って経済産業省で定める電圧以下(600V以下)で系統電源に繋いで使用する “安全性の高い小出力発電設備”がこの一般用電気工作物に含まれています。 今までスターリングエンジン発電は、事業用電気工作物(電力事業会社等で扱われる電気工作物)の範疇に入って おりましたが、今回の法改正によって一般電気工作物となりました。
(*2): 省令 “スターリングエンジン” 及びその付属設備の技術基準は スターリングエンジンを内蔵するシステム、製品及び自家発電設備などの安全性を担保するために定められた技術基準です。
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   No.6   KAIHOエンジンの開発の狙い (2013年8月27日)

・利活用困難なバイオマス廃棄物とその資源性

  バイオマス廃棄物は間伐材、建築廃材、農畜産廃棄物(稲藁、もみ殻、畜糞など)、生活ごみ、 下水処理汚泥など多種多様な形で排出されますが、その大部分は焼却処分や埋設、自然界放置(例:間伐材)され、 有効利用されない状態が続いています。
  一方バイオマスは燃料として見ると発熱量は概略2,000~4,500kcal/kg(成分組成及び含水量により変わる)であり、 燃料としての価値が高く、これを発電のエネルギーとして有効活用すれば、化石燃料消費量を削減し、CO2削減、 環境改善に大きく寄与するばかりか、現在使われている多額の処理費用がゼロとなり、逆に電力を発生できるのです。 この経済効果は非常に大きなものがあります。

・KAIHOエンジンの狙い

  KAIHOエンジン)は、このようなバイオマスを燃料として発電をするために開発を推進している 外燃機関(スターリングエンジンの一種)です。
  特にこのエンジンの特徴は燃料化コストをゼロにするために、固形バイオマスを直接燃焼して、 その熱でエンジンを駆動し発電することにあります。
  KAIHOエンジンが狙う出力規模は、10〜100kWです。 これはバイオマスが広く薄く発生するため経済性の観点からスケールメリットを狙うことが困難で、 地産地消の分散型発電に向いているからです。

・エンジン技術の空白を埋めたい!

  またこの出力規模のバイオマスを燃料とするエンジンが存在していません。 技術の空白地帯になっているのです。そのためにバイオマスの利活用が進まない現実があります。 この技術的空白を埋め、バイオマス廃棄物の有効活用の道を拓くことが、本エンジン開発の目的です。
<注1> KAIHOエンジンは横浜製機(株)とNPO日本スターリングエンジン普及協会が共同で開発してきた新形式の外燃機関です。 このエンジンの用途は固形バイオマスを燃料とする電気・温水併給システムで、鶏糞を燃料とするシステム開発は、 濱田製作所株式会社が参画し、3者共同で開発を進めています。(経緯を次の段落以降にて説明)
<注2> KAIHOエンジン名称の由来:本エンジンを発明した「海法俊光氏」の名前を冠したもの。 同氏は日本スターリングエンジン普及協会理事。現役時代は防衛省技術研究本部勤務。 旧第5研究所所長。PhD(ミネソタ大学)。退官後は金沢工業高等専門学校教授、東京大学研究員等を歴任。
固形バイオマスの直接燃焼発電を可能とする
エンジンを開発したい!
1.KAIHOエンジンが目指す廃棄バイオマス利活用モデル
  現代社会では日々膨大な廃棄バイオマスが排出され、それら廃棄物の処理に多額のコストを必要としています。
  しかし、図1のようなシステムがあれば、ただコストをかけて焼却処分する代わりに “電気と温水”を作り出せます。 このようなシステムができると廃棄バイオマスは廃棄物ではなく有価資源に変わるわけです。
  特にセラミックスフィルターを使うことにより有害成分が除去されクリーンな排ガスのみが排出されます。 この排気ガスは光合成に必要な“CO2”を含み、炭素循環に組み込まれます。環境にやさしいエンジンシステムです。
図1 KAIHOエンジンによるバイオマス発電・温水併給システム
2.バイオマスの直接燃焼発電技術は未開発技術
  私共は高度に発達した科学技術の世界に生きており、 いまや科学技術でできないことはないと思うほどの豊かさを享受しています。 しかし、身近な生活の場で発生するごみの処理に行政機関はどれほど苦労していることでしょう。
  ごみの処理や下水処理のために非常に多額の“コスト”が使われています。
  これは何故かと言えば、バイオマスを燃料とする“エンジン” が未だに出来上がっていないからなのです。
  バイオマスを燃料とするエンジン技術はまだ未開発なのです。 このエンジン技術が完成すると真の意味での“循環型社会”に近づくことができると考えられます。
3.KAIHOエンジンの特徴
3.1 バイオマスの壁
  スターリングエンジンは外燃機関であるのでバイオマスを燃料とする エンジンであると考えられてきました。 しかし、バイオマスを燃料とするスターリングエンジンはまだ完成していません。 1kW以下の小規模なエンジンは可能性があると考えられますが、 出力が10kW以上のエンジンとなるとその実用化は至難ではないかと考えています。
  その理由は、Stirling Denmark社が開発しているバイオマススターリングエンジン(出力35kW)は 世界で唯一ともいえるものですが、 このエンジンが発表され15年が経過した今でも商用エンジンとなりえていません。 バイオマス商用エンジンは非常に難しいことを示す例であると考えています。
3.2 KAIHOエンジンのコア技術
  KAIHOエンジンは、そのバイオマスの壁を突破することを目標に開発を進めているものです。 そのコアとなる技術が図2に示す“エンジン構成”です。 図2では、エンジンの各要素(加熱器・冷却器・再生器・気室・パワーピストン)がパイプでつながっていますが、 このエンジン構成そのものが、 KAIHOエンジン特有の外燃機関技術であると考えています。
  従来のスターリングエンジンは、 図3に示すようにエンジン各要素は内部に組み込まれていますが、 KAIHOエンジンは図4(写真)に示すようにエンジン各部が分離し、 それらがパイプで連結されています。特に加熱器が分離されることは、大きなメリットがあります。
3.3 加熱器分離のメリット
  加熱器を分離できることは、燃焼炉で発生する燃焼ガスの全部を取り込み加熱源とすることができます。 従来型スターリングエンジンは、図3において破線で囲んだ部分が加熱器表面で、ここから熱を取り込みますが、 写真から分かるように加熱器表面近くを通過する燃焼(高温)ガスからしか熱を取り込めません。 要はガスが持っている熱量の一部しか取り込めません。
  これに引きかえKAIHOエンジンは熱源の高温ガスを加熱器に全部取り込むので、 大部分の熱を利用できます。これが第1のメリットです。
  第2のメリットは、熱源の種類・用途に合わせた加熱器(熱交換器) を選択または設計できることです。それ故、多種多様なバイオマスの燃焼熱を利用できます。
  このようなメリットはバイオマスを利活用するうえで非常に有利なものであると考えております。
図2 KAIHOエンジンの構成図     (図を拡大)
図3 スターリングエンジンの例
図4 KAIHOエンジン
4.試験の状況
  KAIHOエンジンは従来のスターリングエンジンとは全く異なる構造と作動方式を有するエンジンであるため、 開発には未知の問題が多く、その解決・対応に苦労を続けてきましたが、ようやくエンジン試験が軌道に乗ってまいりました。 しかし、実験室の環境制約などがあり、圧力を十分高く上げられないため、高出力試験にトライできない状況です。
  図5はパワーピストンの出力試験結果です。 図は加熱器と冷却器の圧力差が約4.5気圧で2kW程度の出力が出ています。 この時の回転数は図6を見れば120〜200rpmであるので、今後圧力差を10気圧、 回転数を600回転(毎分)まで上げていけば約30kWの出力が見込めることを示しています。 将来的には加熱器-冷却器の圧力差は15気圧を目指しており、その場合は40kW以上の出力が期待できると考えています。
5.KAIHOエンジンの開発経緯
  KAIHOエンジンは横浜製機株式会社と日本スターリングエンジン普及協会が NEDO及び経産省の補助金制度の支援を得て共同開発してきたエンジンである。これまでの開発経過は以下の通りです。
(1) 平成20年度NEDO新エネルギーベンチャー技術革新的事業(フェーズA)… KAIHOエンジンの原型となるエンジン構想の試作研究。(写真1)
写真1 原型エンジン(KAIHO 平成20年度NEDO事業における試作エンジン第1号)
(2) 平成21年度ものづくり中小企業製品開発等支援補助金(試作開発等支援事業)。
前紀試作経験を基礎に原型エンジンを修正したKAIHOエンジン第1次モデルを構想・試作。 作動試験に成功し、KAIHOエンジンの原理の妥当性を確認。(写真2-a)
(3) 平成22年度:第1次モデルを改良した第2次モデルを製作・試験。
作動試験を行い、種々の技術的課題が出現。特に吸気弁の弁開時にかかる逆圧問題が最大の難題であることを発見。
(写真2-b)
写真2 試作第2号エンジン(a)とその改良型2号エンジン(b)
(4) 平成23年度新エネルギーベンチャー技術革新的事業(フェーズB)。
弁にかかる逆圧除去機構の考案やカーボン製のピストンリングを導入した新エンジンの設計試作をして、 鶏糞を直接燃焼して発電・給湯をするシステムに供する商用原型エンジンを製作。(写真3)
写真3 KAIHOエンジン(平成24年度NEDO事業)(b)
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   No.5   「薪ストーブにMOMOSEエンジン+ソーラパネル搭載の発電装置」の製品化
             === スターリングエンジンビジネス開発研究会(信越支部)の活動から ===

  本協会企業会員が開発中のエンジンについての情報です。
  百瀬機械設計梶芙潟Pーエスケーは信州企業と共同で薪を燃料とするストーブにMOMOSEエンジンと ソーラーパネルを搭載した非常用発電装置の製品開発をしており、その成果を 10月25~26日の2日間に亘って長野県上田市にて開催された「上田市産業展」に出展の形で発表致しました。

   右の写真は現在商品化モデルの基礎となった平成24年度NEDO新エネルギーベンチャー技術革新的事業で研究した際の 「ペレットストーブに搭載したMOMOSEエンジン発電試験装置」です。
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   No.4   本邦初、自家発電稼働を開始した “あきる野市” のスターリングエンジン
  東京都あきる野市の“瀬音の湯”にはデンマークスターリングエンジン社のスターリングエンジンが設置 されています。
  本協会では、その瀬音の湯のスターリングエンジンの見学会を7月22日に行いました。ところが、 思いもかけないことに、“スターリングエンジン”が終日運転を続けている現場を見学させて頂くことになりました!
  デンマークスターリングエンジン社のエンジンは、定格出力35kW(50Hz)、本格的な木質バイオマスを 燃料とするスターリングエンジンで、あきる野市のエンジンは我が国輸入第1号機です。
  このエンジンはかなり高価なエンジンである上、国内では2台しかないので、故障をしても、 修理できるかどうか。国内にメンテナンス体制はできていないのです。
  したがって、瀬音の湯では従来は通常運転はせず、見学者があるときに稼働させるという運用方法を とっていました。
  しかし、現下の電力不足の中、節電対策として秘蔵のスターリングエンジンを自家発電機としての運用に 踏み切ったのです。
  万一故障すると修理の見通しもつかない中での決断です。運用責任者の方によれば、出力は絞り、 フル運転はしない。非常に慎重な運転を心がけている、とのことでした。
  現在の発電は5~6kWであり、このエンジンの能力の1/6程度、しかも一日の発電量は30~50kWhと微々たる ものですが、しかし、どっこい!これは我が国で初めてスターリングエンジンを連日発電機として運用している 歴史的出来事・・快挙なのです。
  私どもは、大変幸運なことに、この歴史的快挙を初めて見た訪問者となりました。感激一入でした。
  この報告では、細かなことは抜きにして、当日撮影した写真を見て頂くことにいたします。 素人写真であるので、行き届かぬところがありますが、ご容赦下さい。
スターリングエンジン本体(35kW) 運転監視デイスプレイ(5.5kW表示)
ボイラ全景
ボイラー銘板
蒸気圧:0.98MPa
蒸発量:2400kg/h
燃料:木片
メーカ:(株)タカハシキカン
燃料は木片:製材の廃材 燃料コンテナー
1日にこれを6箱消費(ボイラー)
燃料供給作業.....


燃料は燃焼室へ押し込まれます。
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   No.3   Microgen Engine Corp.(MEC) の "m-CHP" (2011年2月12日)
  MECは、British Gas(BG)傘下でスターリングエンジン搭載のCHP(コージェネレーション)開発事業を推進していた Microgen Energy Ltd.が撤退した後、そのエンジン部門を引き継ぎ設立された企業(2007年)でありますが、 同社のスターリングエンジン開発と事業について興味ある情報が寄せられたので、ここに紹介します。
  MECは2007年に創業し、昨年欧州においてエンジン公開をしましたが、それに至る経過の大略を以下に示します。
2004 ツインバード工業鰍ナ試作機5台生産開始 ツインバード1号(TB1)
2005 ファンクションモデル(FM)30台 生産
2007 BG傘下のMEL撤退により新Microgen(MEC)設立
2008 エンジニアリングモデル(EM)300台生産
生産拠点を日本から中国に移す
プロダクションモデル(PM)1号機を試験のため中国から英国へ
2009 PM1号機を共同開発ボイラーメーカーに提供
全部品中国製によるエンジンを1,000台量産し、欧州へ輸出
エンジンおよびコントローラーの50万時間試験を達成
2010 エンジン・コントローラーの100万時間試験を達成
5月、欧州BAXI社にてCHP(ecogen)の販売を開始
  2010年末現在でCHP約3,000台を販売、エンジンは約5,000台生産しています。
  MEC社のCHPと搭載エンジンについてさらに詳しく知りたい方は、下記URLを訪問してください。
http://www.microgen-engine.com
http://www.baxi.co.uk/products/ecogen.htm
エンジンの概要
形  式 FPSE フリーピストン型
スターリングエンジン
出  力 1kw級
電  圧 230V
周 波 数 50Hz
使用ガス ヘリウム
充填ガス圧力 約25at
起動温度 180〜525℃
本体重量 約50kg
(問合せ先)
  Microgen Engine Corporation Japan マイクロジェン・エンジン・コーポレーション
      〒959-0292 新潟県燕市吉田西太田2084−2
      TEL:0256-92-9580 Mobile : 080-3657-8592 FAX:0256-92-5364
        担当 高橋
         E-Mail:takahashi.takashi@microgen-engine.com  URL:http://www.microgen-engine.com
 

エンジンの写真

エンジンイメージ図
 

エンジン試験装置(英国MEC)

エンジン試験装置(英国MEC)
 

生産工場(中国)

生産工場(中国)
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   No.2   新形式スターリングエンジン   "KAIHOエンジン" の開発 (2011年1月14日)
  横浜製機株式会社と本普及協会は、本格的な多種熱源活用型スターリングエンジン(KAIHOエンジン)の開発に目途をつけるに至りました。

  なぜ本格的な多種熱源活用型エンジンが必要なのでしょうか?。

  それは多種多様なバイオマスの直接燃焼や廃熱から発電するシステムが必要であるからです。不思議に思われるかもしれませんが、かくも科学技術が進歩している現在においても、小中規模の多種熱源対応のエンジン(出力10〜100kW)技術は確立されていません

  しかし、中小規模の事業体では、自家排出するバイオマスの処理に悩んでおり、それらを廃棄することなく電気に変えるエンジンシステムがあれば、どれほど経営にプラスになるか、その効果は非常に大きいものがあります。
  また、地球温暖化対策としてのCO2削減のために、未利用エネルギーを利活用できる、取り扱い簡単かつ安価なエンジンが必要です。

  KAIHOエンジンは、このような課題解決を目的として開発に取り組んでいますが、昨年6月に試作第1号の自立運転に成功しました。 現在は基本特性の把握が終わり、多種燃料対応型スターリングエンジンの開発に目途をつけるところまで来ました。

  参考資料:   エンジン稼働ビデオ   KAIHOエンジンの概要説明   KAIHOエンジンの紹介
KAIHOエンジンのビデオです。画面中央の三角印をクリックするとエンジンが廻りだします。
  

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   No.1   本邦初、移動展示スターリングエンジンの公開  (2010年12月27日)
  東京ビッグサイトで開催された中小企業総合展で「移動展示用スターリングエンジン」が出展されました(平成22年11月10〜12日;東京ビッグサイト、潟Pーエスケーのブース)。
  このエンジンはMOMOSEエンジンで、より多くの方々にMOMOSEエンジンを見て頂くために、車載型とし、どこへでも出張展示できる形に製作されています。このような移動展示スターリングエンジンは、わが国において初めて、いや世界でも初めてかもしれません。
  この車載デモエンジンは、全国各地に出張展示する用意があるとのことです。どうぞお気軽にご相談ください。(エンジンの詳細を見る
デモエンジンの問合せ先:松本テクニコ株式会社
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      スターリングエンジン(SE)の広場」開設に当たって
は じ め に
スターリングエンジン(SE)は、近年の急激な気候変動と地球環境の変化を受けて、世界的な環境意識の高まりの中で、再び見直され、熱い視線が注がれるようになりました。私共協会に寄せられる質問や問合せ、ビジネス相談などからも、最近はSEへの理解の深化とビジネスへの関心の高まりが強く感じられます。
しかし、依然としてSEはベールに包まれた存在で、SEはどんなエンジンで、どのような使い方ができるのか、何に役立つのか、さらにはどんなエンジンがあるのか、など必要とする情報の入手は困難です。
そのような中で、SEはようやく実用に供するエンジンが誕生しつつあり、その幕開けが見えてきたと考えています。
エンジンビジネスの開発
SEは、その歴史の長さに比べ、実用エンジンとしてのデビューは遅れておりましたが、遅まきながら実用エンジン時代に入りつつあります。それゆえ、これからまさに実用エンジンとなるための研究・開発が始まります。
現在開発中の多くのSEは、顧客の求める用途・性能を受けて開発されたものではありません。したがって、顧客ニーズに向けた研究・開発は、これから始まることになります。
顧客のニーズはエンジン性能、用途開発、経済性、操作性・安全性・耐久性・利便性・メンテナンス性など多岐に及びますが、その内容は、顧客から発信されなければ分からないものが殆どです。
顧客ニーズを受けた開発は、エンジン開発よりも、SEビジネスの構築に向けたものになります。その意味で、SEビジネス開発はいままさにそのスタートラインに立っていると言えます。
「S E の 広 場」
SEの広場は、まさに今始まろうとするスターリングエンジンの実用化・事業化に必要なエンジン情報やニーズ、ビジネスのシーズ・動向・情報、法規制などを調査・収集し、提供したいと考え開設するものです。
この広場では、多くの読者・訪問者の方々からご意見や情報、実用化・事業化に関わる実例やニーズ・シーズ等の投稿を頂きたいと考えております。そして、皆様とともにSEビジネスを切り拓いていきたいと願っております。
どうぞよろしくお願い致します。
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スターリングエンジンに興味のある企業の皆様、
お気軽にメールにてお問合せください。
(eco-stirling@kne.biglobe.ne.jp)


 
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